Wednesday, April 30, 2008

誰かが負担しないといけない

どこかの政治家がテレビで高齢者の医療費負担増についてこう言った。

「誰かが負担しなければならない」

日本語って主語も目的語もないのに文として成り立つのは面白い。上記の文では目的語がないので、文脈から分かるといわれるが、話し手が本当に考えている目的語は何なのかは話し手にしか分からない。特に政治家にとって曖昧であった方があとでそのとき意図したい説明がつく。

通常考えると「誰かが負担しなければならない」は高齢化している日本では本当にその通り。しかし、毎日のように報道される社会保険庁のずさんな管理や、天下りの高額給料及び退職金、役所の人間が盗んだ住民の保険金、ハコモノに使われる膨大な資金を考えると、もしかして上記の言葉の話し手はこのことを言いたかったのではないか。

「誰かが何百億円や何兆円の無駄遣いや消えたお金を負担しなければならない」

その誰かは国民であり、そして今回は高齢者である。まさに弱肉強食だ。

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